東京23区で民泊(住宅宿泊事業)を検討されている方や、すでに運営されている方にとって、いま最も注視すべきなのが「自治体独自の規制強化(上乗せ条例制定等)」の動きです。
特に2025年末から2026年にかけて、主要な区でこれまでの常識を覆すような厳しいルールが次々と可決・施行されています。
本記事では、最新の規制動向を整理し、これからどうすべきなのかを解説いたします。
2026年、東京の民泊は「冬の時代」へ?
これまで民泊新法(住宅宿泊事業法)では、ほとんどの自治体で年間180日まで営業が可能でした。しかし、東京23区を中心には独自の上乗せ条例により、この日数が大幅に削られています。※江東区など当初から規制がある自治体もありましたが、他の自治体も続々と日数制限などの規制強化を検討しています。
以下概要です。
| 自治体名 | 施行日(予定) | 住宅宿泊事業(民泊)の制限 | 旅館業(簡易宿所等)の制限 | 公表資料・条例文リンク |
|---|---|---|---|---|
| 墨田区 | 2026年4月1日 | 平日営業禁止: 管理者不在時は月曜正午〜土曜正午の営業不可。管理者常駐の場合は180日営業可 (根拠:住宅宿泊事業適正運営条例 第7条) | 常駐・対面義務: 営業従事者の施設内常駐と、夜間の対面点呼を義務化。 (根拠:旅館業法施行条例 第10条) 説明会義務化 | 墨田区 条例改正概要 |
| 渋谷区 | 2026年7月1日 | 制限区域拡大:従来の住居専用地域、文教地区に加え、 住居地域・準住居地域でも年間約109日(休暇期間のみ)に制限。 (根拠:住宅宿泊事業適正運営条例 第7条・8条) | 管理者常駐: 営業従事者用の専用居室(トイレ付)の設置を新規施設に義務化。 (根拠:旅館業法施行条例 第6条) 説明会義務化 | 渋谷区 改正概要PDF |
| 江戸川区 | 2026年7月1日 | 週末営業のみ: 住居専用地域等での「家主不在型」は金曜正午〜日曜正午のみ営業可。 (根拠:住宅宿泊事業適正運営条例 第6条) 住居専用地域での家主不在型を事実上禁止(既存施設については、当面の間、適用しない)。 住居系で家主居住型の場合は3か月居住要件 対面説明を義務化 | 近隣居住義務: 管理者が施設から迅速に駆けつけられる範囲(区内等)に居住することを要求。 (根拠:旅館業法施行条例案) | 江戸川区 条例制定通知 |
| 豊島区 | 2026年12月16日 | 120日制限: 既存施設も含め、全区的に年間120日(特定休暇期間)に制限。 (根拠:住宅宿泊事業条例 第8条) | 事前説明義務: 申請前に半径20m以内の住民への個別説明・報告を義務化 (根拠:旅館業法施行条例 第4条) | 豊島区 宿泊事業の適正化 |
| 葛飾区 | 2026年4月1日 | 常駐なしの平日営業禁止: 管理者常駐がない場合、月曜正午〜土曜正午は営業不可。 (根拠:住宅宿泊事業適正運営条例 第6条) | 建物内などに管理者常駐 巡回・連絡体制: 24時間対応の窓口設置と、苦情発生時の即時巡回を義務化 (根拠:旅館業法施行条例 第11条) | 葛飾区 民泊制度の変更 |
特に象徴的なのが、最近動きのあった以下の2区です。
豊島区:年間180日 → 120日へ短縮
豊島区では2025年12月に条例改正案が可決されました。
- 制限内容: 営業日数が区内全域で年間120日に制限されます。
- 対象エリア: 区内の約7割(住居専用地域など)で新規参入が事実上禁止
- 既存施設への影響: 2026年12月中旬から、既存の届出済み施設も120日制限対象となります(遡及適用)。
墨田区:平日営業禁止(週末のみ営業可)
墨田区はさらに踏み込んだ規制を打ち出しました。※2026.4.1実施済み
- 制限内容: 常駐のない民泊津節は営業可能時間は「金曜正午〜日曜正午」までの48時間のみ。
- 狙い: 「平日は静かな住環境を、週末のみ観光を」という切り分けですが、稼働率は実質28%程度にまで激減します。
- 施行時期: 2026年4月1日 ※実施済み
なぜ今、規制が強まっているのか?
背景には、インバウンド需要の爆発的な回復に伴う「オーバーツーリズム」、「近隣トラブル」などがあります。
- 騒音・ゴミ問題: 深夜の騒ぎ声や、ルールを守らないゴミ出しに対する住民の不満。
- 無人運営の限界: 投資目的の「家主不在型」が増え、トラブル時に即座に駆けつけられない体制が問題視されています。
- 産業政策の転換: 墨田区などの例に見られるように、中途半端な民泊よりも「管理の行き届いた正規のホテル・旅館」へ誘導したいという自治体の意図も透けて見えます。
詳しい改正状況、当該自治体での新規開業については、お気軽にお問合せください。
なお、訴求適用されそうな豊島区や渋谷区では、駆け込みで旅館業の申請が増加していますが、こちらも当事務所では積極的に取り組んでおりますので、お問い合わせフォームなどからご連絡をお待ちしております。
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