住宅宿泊事業法(民泊新法)施行は2018年6月から?

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住宅宿泊事業法の施行は2018年6月

観光庁は「民泊」の営業ルールを定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)を、来年6月に施行する方針を固めました(共同通信ニュース、北海道新聞ニュース08/29 19:43より )。

観光庁は8月29日、住宅宿泊事業法(民泊新法)を来年6月に施行する方針を固めたとの報道があり、都道府県や政令市など(保健所を有する自治体)に届け出た家主は、年間180日以内の民泊営業が(従来の旅館業法の営業許可を受けなくとも)可能になる。届け出て等の方法については、調整を経て年内にも正式決定する模様。

民泊新法の制度概要

民泊新法の概要は、❶住宅宿泊事業者(ホスト)、❷住宅宿泊管理業者(運営代行業者)、❸住宅宿泊仲介業者(Airbnbなどの仲介サイト)の3者であり、それぞれ、住宅宿泊事業者は都道府県知事(保健所を有する自治体はその長)の登録、住宅宿泊管理業者は国土交通大臣の登録、住宅宿泊仲介業者は観光庁長官の登録を受け営業可能となります。

※過去記事参照→住宅宿泊事業法成立(徹底解説)

なお、❶住宅宿泊事業者(ホスト)の営業、つまり、宿の営業には上限日数(年間180日)が設けられますが、これは自治体の条例で短縮することが可能であり、また、国の規制に上乗せして営業する地域等を制限する動きも出てきています。

民泊新法施行が先延ばしになった理由は?

民泊新法は6月16日の公布から1年以内に施行すると規定しており、事業者は早期の施行を求めていましたが、一方で、自治体の条例等の制定に配慮した形となりました。営業日数の180日を条例で短縮することが可能ですが、これには条例制定する必要があり、地元で十分な議論が必要です。

当然ながら条例は議会の承認(議決)を経て制定・施行されますので、定例の議会での採決が必要となり、一定の時間画必要です。民泊を推進する自治体はともかくとして、反対又は慎重な自治体では議論に相当な時間がかかることが想定され、当初は2018年初めからの施行と言われていたスケジュールが半年間の後ろ倒しとなり、観光庁他関係省庁は、可能な限り長期の準備期間を確保する必要があるとの判断を下したのでしょう。

簡易宿所や旅館の許可取得の需要が高まる可能性

さて、新法の施行が想定よりも約半年先延ばししたことにより、簡易宿所や旅館営業の許可による「合法民泊」の需要が引き続ぎ高まりました。

そもそも180日の日数制限については、ビジネス的には疑問符がつくのですが、初期費用(工事費用等)を考慮すると、資金力のない事業者には新法民泊を選択するのが合理的なのかもしれませんが、ある程度の資金を用意できるのであれば、年間フルに営業可能な、簡易宿所や旅館営業がおすすめです。※今後、時期は明言できませんがホテル・旅館営業の緩和可能性もあります。

→※過去記事参照 民泊新法案各閣議決定→国会へ

→※動画解説はこちらから「旅館業法改正(案) 70年ぶりの改正を解説!!

最近は、旅館業や民泊用の改修工事に特化した融資も増えていますので、従来の公庫の融資以外にも選択肢は広がっています。

特区民泊への期待が再燃

また、大田区などに限定されますが、費用を安く抑えるのであれば、特区民泊を活用することをお伝えします。

特区民泊については、現在大田区で6泊7日で施行されていますが、短縮されればかなり使いやすくなると考えられます。資金が限られた事業者はこちらがおすすめです。

※現状については過去記事をご覧ください→特区民泊の”今”と”今後の展望”

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