消防法施行規則等の改正(スプリンクラー・自火報 緩和)パプコメ募集開始 ~2018.4.4まで

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現在、消防法施行規則等の改正にあたり、パブリックコメントが募集されています。

以下は改正の要旨と解説です。

消防法施行規則等の一部を改正する省令(案)等について(平成 30年3月 消防庁予防課)要旨と解説

【改正概要】
住宅宿泊事業法(平成29 年法律第65 号)の施行等に伴い、及び関係法令の規定に基づき、所要の改正を行うものである。

【改正理由】
① 住宅宿泊事業法(平成29 年法律第65 号)が平成30 年6月15 日に施行され、住宅宿泊事業に係る事前の届出が同年3月15 日に開始されることが決定された(住宅宿泊事業法の施行期日を定める政令(平成29 年政令第272 号))。また、旅館業法施行令の一部を改正する政令(平成28 年政令第98 号)が平成28 年4月1日に施行され、客室の最低面積基準が収容定員一人当たり3.3 ㎡以上とするよう緩和されるとともに、「簡易宿所営業における玄関帳場等の設置について」(平成29 年12 月15 日付け生食発1215 第3号)において複数の簡易宿所において共同で玄関帳場等を設置する場合の取り扱いについて示された。
これらに伴い、今後共同住宅の一部が、旅館・ホテル等(消防法施行令(昭和36 年政令第37号。以下「令」という。)別表第一(5)項イに掲げる用途をいう。以下同じ。)の用途に供される防火対象物が増加することが想定されることから、こうした防火対象物における消防用設備等の設置基準を合理化する等の改正を行う。
② その他、関係規定について所要の改正を行う。

【内容】
1.消防法施行規則(昭和36 年自治省令第6号)の一部改正関係
(1)スプリンクラー設備の設置基準の見直し
11 階建て以上の共同住宅の一部を旅館・ホテル等として利用することで、令別表第一(16)項イ(消防法施行規則第13 条第1項第2号に規定する小規模特定用途複合防火対象物を除く。以下同じ。)に位置づけられることとなる結果、10 階以下の階の部分にもスプリンクラー設備の設置が義務付けられるが、建物の構造上の条件を満たした場合には、当該部分のスプリンクラー設備の設置を免除できることとする。

解説:改正後は、スプリンクラーの設置基準が緩和されます。令別表第一(16)項イとは宿泊施設などの特定用途の存する複合用途の特定防火対象物(防火対象物とは不特定多数の人に利用される建造物等のことです。)のことで、原則は、11階建て以上だと全階設置となりますが、一定の条件のもと緩和されることになります。
現行改正後
・ホテルでスプリンクラーが必要な場合
❶11階建て以上の建物(すべての階に必要)
❷4階建て以上の建物(1500㎡以上の階)
❸(延べ面積が6000㎡以上)
❹(地階・無窓階床面積が1000㎡以上)
(11階建以上の)建物の構造上の条件を満たしている場合、スプリンクラー設備の設置が免除   ※具体的には13条記載の通りです(施行後、別記事で詳細解説いたします)。

(2)誘導灯の設置基準の見直し
共同住宅の一部を旅館・ホテル等として利用することで、令別表第一(16)項イに位置づけられることとなる結果、当該防火対象物全体に誘導灯の設置が義務付けられるが、建物の構造上の条件を満たした場合には、10 階以下の階のうち旅館・ホテル等が存しない階の誘導灯の設置を免除できることとする。

解説:改正後は、誘導灯の設置基準が緩和→共同住宅の一部を宿泊施設にする場合、当該宿泊施設以外の階の設置義務が緩和こちらもスプリンクラー同様対象階以外は緩和されることとなります。

2.特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成17 年総務省令第40 号)の一部改正関係令第29 条の4第1項の規定に基づき、特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等を設置することができる施設として、新たに共同住宅の一部を旅館・ホテル等として利用する防火対象物を加える。

解説:特定共同住宅に「共同住宅の一部を旅館・ホテル等として利用する防火対象物」を追加※特定共同住宅とは、普通の共同住宅より建物構造、二方向避難、開放性などの特定の条件で規制することにより、消防用設備の設置を緩和するもので、省令で規定されています。詳しくはこちら(特定非営利活動法人マンション管理支援協議会サイトが非常に詳しく記載されています。)をご覧ください。

3.特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成20 年総務省令第156 号)の一部改正関係→特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等として特定小規模施設用自動火災報知設備を用いることができる施設に、500 ㎡未満の共同住宅の一部を旅館・ホテル等として利用する防火対象物(旅館・ホテル等の部分が300 ㎡未満のものに限る。)を加える。

解説:改正後は、特定小規模施設用自動火災報知設備の設置基準か緩和されます。500 ㎡未満の共同住宅の一部を旅館・ホテル等として利用する場合、その部分が300 ㎡未満の場合は、通常の自火報ではなく、「特定小規模施設用自動火災報知設備」の設置が可能となります。

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4.非常警報設備の基準(昭和48 年消防庁告示第6号)の一部改正関係
非常警報設備以外の消防用設備等と同様に、消防法施行規則に規定する視認の性能を満たす表示灯であれば設置することができるよう、規定の整備を行う。

5.消防用設備等の点検の基準及び消防用設備等点検結果報告書に添付する点検票の様式(昭和50
年消防庁告示第14 号)の一部改正関係
現在認められている運転性能の確認に係る点検方法について、新たに内部観察等による点検方
法を追加する等の規定の整備を行う。

6.消防法施行令第三十六条の二第一項各号及び第二項各号に掲げる消防用設備等に類するもの(平成16 年消防庁告示第14 号)の一部改正関係
必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等のうち、消防設備士でなければ工事又は整備を行ってはならないものを明確化するため、特定小規模施設用自動火災報知設備であって、すべての感知器が無線によって火災信号又は火災情報信号を発信するもので、受信機を設置しないもののうち、中継器を用いるものを新たに規定する。

解説:特定小規模施設用火災報知設備の設置についての基準の明確化です。※原則として、自動火災報知設備などの消防用設備等の設置など、法律により義務づけられている消防設備の工事、整備等を行うには、消防設備士の資格が必要です。

7.その他
その他所要の規定の整備を行う。

【施行期日】
公布の日

※全文はこちらのファイルをご覧ください(全41頁)

現在パブリックコメントを募集中ですので、ご意見等のあるかたは、こちら(電子政府の総合窓口e-Gov)をご確認ください。

参考に「消防法施行規則等の一部を改正する省令(案)等に対する意見公募」の内容を掲載いたします。

案件番号860201802
定めようとする命令等の題名・消防法施行規則等の一部を改正する省令(案)
・非常警報設備の基準の一部を改正する件(案)
・消防用設備等の点検の基準及び消防用設備等点検結果報告書に添付する点検票の様式の一部を改正する件(案)
・消防法施行令第三十六条の二第一項各号及び第二項各号に掲げる消防用設備等に類するものの一部を改正する件(案)
根拠法令項・消防法施行令(昭和36年政令第37号)第12条第1項第1号、第3号及び第9号、第21条第3項、第25条第2項、第26条第1項ただし書、第29条の4第1項、第33条並びに第36条の2第1項及び第2項
・消防法施行規則(昭和36年総務省令第1号)第25条の2第3項
・平成16年消防庁告示第9号(消防法施行規則第31条の6第1項及び第3項の規定に基づく消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類及び点検内容に応じて行う点検の期間、点検の方法並びに点検の結果についての報告書の様式)第2及び第4
行政手続法に基づく手続であるか否か行政手続法に基づく手続
問合せ先
(所管府省・部局名等)
総務省消防庁予防課
電話:03-5253-7523
FAX:03-5253-7533
案の公示日2018年03月06日意見・情報受付開始日2018年03月06日意見・情報受付締切日2018年04月04日
意見提出が30日未満の場合その理由 
意見公募要領(提出先を含む)、命令等の案意見公募要領   意見書   新旧対照表  
関連資料、その他概要   報道資料  
資料の入手方法総務省消防庁予防課において資料配付及び閲覧に供する
備考

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