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スプリンクラー設備の緩和について

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11階建てマンションでの住宅宿泊事業における10階以下の階のスプリンクラー設置の取り扱いについて、前回、消防法施行規則の緩和についてお話ししましたが、今回は、より具体的に解説いたします。

→過去記事はこちら

共同住宅ではスプリンクラーは11階以上の階に設置

原則:消防法施行令第12条1項に規定されるスプリンクラー設備の設置基準については、11階建て以上の共同住宅の一部を旅館・ホテルなどとして利用する場合(住宅宿泊事業は旅館業法同様の取扱いなので同様)、10階以下の階の部分においてもスプリンクラー設備の設置が義務付けられていました。

ちなみに、共同住宅についても設置義務がありますが、これは11階以上の部分に設置義務があるのみで、通常、10階以下の階には設置されていません。

 

従来、免除を受ける規定としては、消防法施行令13条の規定による防火区画を設けることにより、そのフロアのスプリンクラーの設置については免除となる場合(いわゆる「13条区画」)がありましたが、かなり限定的であり今般6月1日の改正で以下のように緩和されました。

※従来の規定についてはこちらのサイトがとても分かりやすいと思いますので、リンクを掲載いたします。

さいたま市

青木防災株式会社

 

平成30年6月1日の緩和措置(施行規則改正)

平成30年6月1日施行の改正消防法施行規則第13条一の二のスプリンクラー設置の緩和要件について、以下の場合に該当するか否かで、11階建て以上の共同住宅の一部を旅館業(住宅宿泊事業)の用途にする場合(通常は全フロアにスプリンクラーの設置が必要)、これを、11階以上に旅館業等((五)項イ)がない場合は、10階以下の階についてはスプリンクラーの設置を行わないことができるという緩和内容です。

具体的には、部屋の壁や床が耐火構造、玄関扉が防火性能を備えているといったことが条件となっていますが、すべての建物にこれが適用されるのかというと以下のように条件があります。

消防法施行令別表第一16項イ(複合用途の建物のことです。)に掲げる防火対象物のうち、同表(五)項イ及びロ並びに(六)項ロ及びハに掲げる防火対象物の用途以外の用途に供される部分が存せず、かつ、次に定めるところにより、十階以下の階に設置される区画を有するものの十階以下の階とありますので、

具体的には、消防法施行規則第13条1の2のとおりとなります。

令別表第一16項イに掲げる防火対象物のうち、同表(五)項イ及びロ並びに(六)項ロ及びハに掲げる防火対象物の用途以外の用途に供される部分が存せず、かつ、次に定めるところにより、十階以下の階に設置される区画を有するものの十階以下の階(同表(五)項イ並びに(六)項ロ及びハに掲げる防火対象物の用途に供される部分の床面積の合計が三千平方メートル以上の防火対象物にあつては、当該部分が存する階並びに同表(五)項イ並びに(六)項ロ及びハに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存する階で、当該部分の床面積が、地階又は無窓階にあつては千平方メートル以上、四階以上の階にあつては千五百平方メートル以上のものを除く。)

 居室を耐火構造の壁及び床で区画したものであること。

 壁及び天井(天井のない場合にあつては、屋根)の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。)の仕上げを地上に通ずる主たる廊下その他の通路にあっては準不燃材料で、その他の部分にあつては難燃材料でしたものであること。

 区画する壁及び床の開口部の面積の合計が8㎡以下であり、かつ、一の開口部の面積が4㎡以下であること。

 ハの開口部には、特定防火設備である防火戸(廊下と階段とを区画する部分以外の部分の開口部にあつては、防火シャッターを除く。)で、随時開くことができる自動閉鎖装置付きのもの若しくは次に定める構造のもの又は防火戸(防火シャッター以外のものであって2以上の異なつた経路により避難することができる部分の出入口以外の開口部で、直接外気に開放されている廊下、階段その他の通路に面し、かつ、その面積の合計が4㎡以内のものに設けるものに限る。)を設けたものであること。

(イ)随時閉鎖することができ、かつ、煙感知器の作動と連動して閉鎖すること。

(ロ)居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路に設けるものにあつては、直接手で開くことができ、かつ、自動的に閉鎖する部分を有し、その部分の幅、高さ及び下端の床面からの高さが、それぞれ、75cm以上、1.8m以上及び15cm以下であること。

 令別表第一(五)項イ並びに(六)項ロ及びハに掲げる用途に供する各独立部分(構造上区分された数個の部分の各部分で独立して当該用途に供されることができるものをいう。)の床面積がいずれも100㎡以下であること。

ここで、重要と思われるのは、上記の二であり、つまり、2系統の避難や、解放廊下などの要件をクリアできないと、スプリンクラー設置の緩和規定は適用されないと解されます。

したがって、大規模な共同住宅でメインの階段の他、直通の非常階段と呼べるものがない構造の建物については、全フロアにスプリンクラー設置義務が課せられる可能性がありますので、特に、住宅宿泊事業の場合、ご注意いただきたいと思います。

詳しくは建物ごとの判断となりますので、管轄消防署に確認が必要となります。

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